転職を考えていて、
転職する人の数は増えているの?減っているの?
こんな疑問をもつことはありませんか?
「ほかの人はなぜ転職して、給料は増えたのか、減ったのか」なども、知りたいですよね。
そこでこの記事では、総務省の調査結果を中心に、転職者のデータを人数や年代、転職理由、給料の変動状況まで解説していきます。
「転職者の状況を知りたい」というときは、ぜひご覧ください。
◆「会社・仕事のことをどこかに相談したい」ときの相談先は、こちらの記事でご紹介しています。
・記事「会社・仕事の悩みの相談先を紹介」
◆次の会社を探したいときには、こちらの記事が参考になります。
・記事「失敗しない転職先の探し方・見つけ方!」
・記事「派遣社員になりたいとき」
【転職者のデータ1】人数:2019年は過去最多の351万人!
総務省の調査結果によれば、転職者数は2019年には過去最多の351万人となりました。
転職者数の推移は下グラフの通りで、「総数」は黒線です。
これまでは、2006年・2007年の346万人がピークでしたが、2008年にリーマンショックが発生すると急降下。
その後、2011年からは少しずつ増加し、2019年には過去最多となっています。
また男女でくらべると、女性の転職者数がおおむね男性を上回っています。
2019年をみても、女性が約2万人多いことがわかります。
就業者数は6733万人、転職者の割合は5.2%
ちなみにですが、2019年度平均の就業者数は6733万人です(総務省 労働力調査より)。
そのため、前項の数値をみると、転職者は全体の5.2%となります。
5.2%というと、転職者の割合はまだまだ低いと思いますが、どうでしょう?
また、就業者数の内訳は次のとおりです。
- 正規の職員・従業員:3516万人
男性:2344万人
女性:1172万人 - 非正規の職員・従業員:2163万人
男性: 691万人
女性:1472万人
さらに、2019年度平均の完全失業者数は、162万人でした。
【転職者のデータ2】年代:もっとも多いのは15~24歳で12.3%
次に転職者の年代をみてみると、もっとも多いのは「15~24歳」で12.3%となりました。
割合が高い「15~24歳」「25~34歳」のどちらも、10年ほどは横ばい状態でしたが、2019年には急激に上昇しています。
また、年代が上がるほど、転職者の割合が少なくなっていますが、「45~54歳」よりも「55~64歳」の割合が高いことは特徴的です。
【転職者のデータ3】転職理由:36%が「より良い条件の仕事を探すため」
次に転職者の転職理由をみると、127万人ともっとも多いのが「より良い条件の仕事を探すため」(赤線)。
これは転職者全体の36%です。
「会社都合」(青線)は、リーマンショック後の2009年に最も高くなりましたが、それ以降は減少しています。
代わって上昇しているのが「定年又は雇用契約の満了」で、2016年からは2位となりました。
辞めた理由:「労働条件が悪かった」・「人間関係」が多数
べつのデータで「前職を辞めた理由」をみると、「定年」をのぞけば、男性は「労働時間、休日などの労働条件が悪かった」、女性は「職場の人間関係が好ましくなかった」がトップです(厚生労働省 雇用動向調査より)。
男女の上位をくらべると、下表のとおり。
男女で少しずつ理由が異なるのも興味深いですね。
男性 | 女性 | |
---|---|---|
1位 | 労働条件が悪かった (11.2%) | 人間関係が好ましくなかった (14.8%) |
2位 | 人間関係が好ましくなかった (9.3%) | 労働条件が悪かった (12.5%) |
3位 | 収入が少なかった (8.7%) | 収入が少なかった (9.4%) |
4位 | 会社の将来が不安だった (7.3%) | 仕事内容に興味を持てなかった (5.4%) |
5位 | 能力・個性・資格を生かせなかった (5.4%) | 会社の将来が不安だった (4.1%) |
【転職者のデータ4】転職後の会社規模:大企業への転職が増加
次に、転職後の会社規模をみると、「従業者規模 500人以上」と大企業への転職が、年々増加していることがわかります。
(下グラフは、下にいくほど大きい企業となっています)
「従業者規模 1~29人」の会社への転職は、2002年以降減少し、2010年からはほぼ横ばいに。
最も転職者数が多いのが「30~499人」の会社への転職で、2018年からはさらに急増しました。
【転職者のデータ5】雇用形態の転換:「非正規 → 非正規」が多数
次に、「正社員から契約社員」や「契約社員から正社員」など、「雇用形態の転換」がどのくらいあるのか確認しましょう。
2019年の人数でみると、もっとも多いのは「非正規雇用 → 非正規雇用」への同一雇用形態間での転職。
次いで「正規雇用 → 正規雇用」が多くなっています。
また、2018→2019年の増加数をみると、もっとも増加しているのが「正規雇用 → 正規雇用」で、9万人の増加。
次が「非正規雇用 → 正規雇用」で4万人となっています。
「正規 → 非正規」と「非正規 → 正規」比較:「非正規 → 正規」が8年連続で多数
次に、雇用形態が転換した転職者をみてみると、8年連続で「非正規雇用 → 正規雇用」が「正規雇用 → 非正規雇用」を上回っています。
年代ごとのパートタイム労働者の割合:65歳以上が最多
次に、年代ごとの「パートタイム労働者」の割合を確認します(厚生労働省 雇用動向調査より)。
ただし「パートタイム労働者」とは、「常用労働者のうち、労働時間・日数が少ない者」となり、前項までの「非正規雇用」とは異なりますので、ご注意ください。
女性では「25~29 歳」から、その割合が増加しはじめ、「30~34 歳」で5割以上、「55~59歳」で7割を超え、「65歳以上」は9割ちかくとなっています。
男性では「60~64歳」で増えはじめ4割ほどになり、「65歳以上」で約7割という状況です。
【転職者のデータ6】給料の変動状況:前職より「減少」と「増加」がほぼ同数
厚生労働省の雇用動向調査によれば、賃金の変動状況割合では「前職より減少」が35.9%、「前職より増加」が34.2%と、ほぼ同数でした。
さらに細かくみると、「増加」でも「1割以上の増加」は22.7%、「減少」でも「1割以上の減少」が27.6%。
つまり「大きく増加した」と「大きく減少した」の2極化がすすんでいるといえます。
まとめ:転職者は増加中!給料を減らさないように転職しましょう
この記事では、総務省の調査結果を中心に、転職者のデータを人数や年代、転職理由、給料の変動状況まで解説してきました。
転職者は増加中!
ただし給料が減らないように、転職エージェントなどを利用しながら、うまく転職しましょう。
〈こちら↓の記事もおすすめです〉
- 「会社のことを、どこかに相談したい」ときは…会社・仕事の悩みの相談先を紹介
- 「次の会社をさがしたい」ときは…失敗しない転職先の探し方・見つけ方!
ちなみに、給与とボーナスのデータについては、こちらの記事でくわしくご紹介しています。