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【働く人向け】「競業禁止(競業避止義務)」とは?退職後に守るべき?誓約書にはサインする?

【働く人向け】「競業禁止(競業避止義務)」とは?退職後に守るべき?誓約書にはサインする?退職

会社を辞めようとするときに、

上司
上司

「競業禁止(競業避止義務)」の誓約書にサインしてるんだから、同業の会社には転職できないからな!

こんなことを上司から言われたことはありませんか?

「会社を辞めちゃえば、あとは自由だろう」なんて軽く考えていると、この「競業禁止(競業避止義務)」によって、退職金が減額されたり、損害賠償請求なんてこともありえるんです。

そこでこの記事では、働く人向けに「競業禁止(競業避止義務)」とはどのようなルールか、退職後に守るべきなのか、誓約書にはサインするのか、といったギモンにお答えしていきます。

「退職して、同業の会社に転職したい!」と考えているなら、ぜひご覧ください。

◆「退職のルール全般」を知りたい方には、こちらの記事もオススメです。
・記事「退職ルールまとめ

◆次の会社を探したいときには、こちらの記事が参考になります。
・記事「失敗しない転職先の探し方・見つけ方!
・記事「派遣社員になりたいとき

「競業禁止(競業避止義務)」とは?

「競業禁止(競業避止義務)」とは?

競業禁止」とは、競業避止義務きょうぎょうひしぎむともよばれ、競合関係にある同業の会社への転職を禁止することです。

ただし、労働基準法などの法律で決められたルールではありません
会社側が、「競業禁止(競業避止義務)」について記載された誓約書や契約書などを作成し、社員がサインすることでその義務が発生するものです。

会社としては「企業秘密」を同業他社に漏らされては困るため、さまざまな手段をつかって、社員の「競業禁止(競業避止義務)」を徹底させようとします。

違反した社員に対しては、退職金の減額や不支給、損害賠償の請求をする会社も。

しゅう
しゅう

特に「退職後に、同業への転職を考えている」というときは、しっかりこのルールを理解しておきましょう。

退職後の「競業禁止(競業避止義務)」は守らなくちゃいけないの?

退職後の「競業禁止(競業避止義務)」は守らなくちゃいけないの?

多くの会社で、在職中や退職後の「競業禁止(競業避止義務)」を取り決めた契約書や誓約書を、社員に提出させます。

では、それを提出してしまったら、退職後の「競業禁止(競業避止義務)」は守らなくちゃいけないのでしょうか?
同業の会社には、転職できないのでしょうか

結論としては、「契約書などで定められた期間は、同業への転職は避けることが安全」となります。

契約書などにサインをするということは、会社と「競業禁止(競業避止義務)」の約束をしてしまったということ。

「同業に転職する」ということは、その契約(約束)をやぶったのですから、退職金減額や損害賠償の請求をされても文句はいえません。

一番いいのは、契約書や誓約書などにサインしないこと。
それが難しいなら、契約書などにしたがうことです。

「競業禁止(競業避止義務)契約」が有効か判断する6つのポイント

ただし、どんな内容の「競業禁止(競業避止義務)」であっても、無制限に認められるわけではありません。

それは「同業への転職を禁止する」ことは「職業選択の自由(憲法22条1項)」の侵害となるためです。

憲法22条1項
何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

しかし、会社が成長するためには営業秘密は重要で、社員にもらされると多大な損害が発生してしまう。
そのため、これまでの多くの裁判で「競業禁止(競業避止義務)」について争われてきました。

その結果、「競業禁止(競業避止義務)」が有効か判断するためには、次の6つのポイントが重要とされています。

「競業禁止(競業避止義務)」が有効と判断する6つのポイント
  1. 守るべき企業の利益があるか
  2. 従業員の地位が、競業避止義務を課す必要性が認められる立場にあるか
  3. 地域的な限定があるか
  4. 競業避止義務の存続期間について必要な制限が掛けられているか
  5. 禁止される競業行為の範囲について必要な制限が掛けられているか
  6. 代償措置が講じられているか

これらのポイントが「合理的でない」とき、その「競業禁止(競業避止義務)」が有効でないとなります。

ただし、上記4の期間だけみても「1年以内は肯定的、2年では否定的」という判例は多いものの、明確に「○年以上は無効!」と言い切れるものではありません。

有効かどうかを知りたいときは、その契約書などをもって、記事「会社・仕事の悩みの相談先を紹介」でご紹介する”労働局”などに確認してみましょう。

「競業禁止(競業避止義務)」の契約書・誓約書にサインしないといけないの?

「競業禁止(競業避止義務)」の契約書・誓約書にサインしないといけないの?

競業禁止(競業避止義務)」に反せず同業の会社に転職するのに、一番いいのは契約書・誓約書にサインをしないことです。

サインをしなければいけないという「義務」もありません

本『会社のきれいなやめ方』でも「競業禁止規定のある退職合意書を書かなければいけない?」という質問に「そのような要請に応じる必要はありませんし、応じるべきではありません。」と回答しています。

「サインすることで、会社に損害賠償請求を行なう材料を与えてしまう」というもの。

ただし、退職時に会社からサインを求められたならまだしも、入社時にサインを求められて、拒むことはなかなか難しいですよね。

そこで、契約書などの内容を確認し、「範囲が広すぎないか、禁止期間が長すぎないか」を確認したうえでサインするようにしてください。

なぜ会社は競業禁止の合意書や誓約書にサインさせたがる?

会社は、自社の営業秘密などを、他社に持っていかれることを警戒します。
そのため社員に、競業禁止の合意書や誓約書にサインをさせたがるというわけです。

「競業禁止の誓約書にサインしないと退職させない」と言われたら

「競業禁止の誓約書にサインしないと退職させない」と言われたら

会社から、

ブラック社長
ブラック社長

競業禁止の誓約書にサインしないと退職させないよ…

と言われたら、サインするしかないのでしょうか?

いいえ。
それでもキッパリと拒否してかまいません。

「競業禁止(競業避止義務)」は、法律で決められた義務ではありません
会社側が「社員に負わせたいルールのひとつ」でしかないのです。

会社がそれでも「サインしろ!」といってくるなら、これはもう完全なブラック企業です。
あとは、

でしたら「労働局」に相談します!

と会社に伝え、ホントに労働局に行って相談しましょう。
労働局の連絡先などは、記事「会社・仕事の悩みの相談先を紹介」でご紹介しています。

「競業禁止(競業避止義務)違反」を理由に退職金を減額するのは違法?

なかには「競業禁止(競業避止義務)違反」を理由に退職金を減額する会社もあるようですが、これは違法なのでしょうか?

じつは、完全に違法とはいえません
それは、次の2点を満たしている場合で、このケースは退職金の減額が違法ではありません。

「競業禁止(競業避止義務)違反」を理由に退職金を減額できるケース
  1. 「競業禁止(競業避止義務)」を取り決めた誓約書などの内容が合理的である
  2. 会社が退職金規則などで、「競業禁止違反時には退職金を減額する」と規定している

逆にいえば、この2点のどちらかでも満たしていなければ、減額は認められません。

さらに「退職金を支給しない」ことは、「これまでの社員のはたらきを、すべて失わせるほどの違反行為」でなければ、認められません。
そのため「競業禁止(競業避止義務)」違反ということでは、不支給は認められないことが多いようです。

もし会社が「退職金を減額する!」といってきたら、一度労働局で、誓約書の内容を確認してもらいましょう。
労働局の連絡先などは、記事「会社・仕事の悩みの相談先を紹介」でご紹介しています。

まとめ:「競業禁止(競業避止義務)」のルールを理解しよう

この記事では、働く人向けに「競業禁止(競業避止義務)」とはどのようなルールか、退職後に守らなくちゃいけないのか、誓約書にはサインするのか、といったギモンにお答えしてきました。

退職後とはいえ「競業禁止(競業避止義務)」を守るべきケースもでてきます。
そのルールをよく理解して、問題のない転職につなげましょう。

◆「退職のルール全般」を知りたい方には、こちらの記事もオススメです。
・記事「退職ルールまとめ

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・「派遣社員ではたらきたい」ときは…「派遣社員になりたい!」ときはどうする?

参考文献

この記事では、下記の書籍を参考にさせて頂いております。

  • 書籍 弁護士による退職代行サービス研究会・著『会社のきれいなやめ方』自由国民社
  • 書籍 労働問題研究会・著『働く人のための法律ガイドブック』労働教育センター
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